こんにちは。志村です。
本日は、定期的に配信しているコラムをお送りします。今回の内容はこちら⇓ 是非ご一読くださいませ。
8月のS&P500は1.9%の上昇で4か月連続のプラスとなり月を終えました。一方で、5月以降の上昇トレンドは一服気味で、上昇幅は毎月低下傾向を示しています。
そのトレンドを形成しているのは情報技術(IT)セクターで、同セクターについては、ほぼ横ばいで月を終えています。
S&P500とITセクターの月間騰落率
引き続き、物価と雇用に注目が集まる中、年内の利下げが2-3回あることを市場は織り込み済みであること、景況感改善を支える業績動向について、次回7-9月期の決算発表シーズン開始までは1か月半程度あることから、9月と10月については、アノマリーに従い、ある程度は頭が重くなる可能性を想定しつつ、投資に向き合うと良いかもしれません。
もちろん、ベースシナリオとしては、利下げや財政拡大(減税)、規制緩和、業績改善が支えとなり、「S&P500やナスダック100を構成するような優良企業の多くは、勝ち組として、上下を繰り返しながらも、長期的な上昇トレンドを維持する」といった見方がベースとなります。
とはいえ、10年スパンで見ると、株式市場は、時として大きく下落するときがありますので、そうした事象が起きたとしても、慌てず、投資を継続できる環境をつくることをお勧めしています。
今後は、アメリカの関税政策の影響に加え、地政学リスクにも配慮しつつ、多少の下げ相場があったとしてもコツコツと投資を続けられるスキルを身につけたうえで、自動車を運転するかの如く、アクセルとブレーキ、ハンドル捌きをして頂くと良いです。
また、これから投資を始める方は、どんなプロや達人であっても、短期的に、「安く買って高く売る」を当て続けることはできないということを理解したうえで、複数の銘柄をつかって、保守的な投資をするところから始められると良いと考えます。
継続することが大切ですので、「買った銘柄の株価が下がって、気が気でない」とか、「投資でストレスを感じてしまう」という気持ちをいかに持たないようにするかがポイントです。
私はストレスフリーの投資スタイルが日本にもっと根付くべきだし、それが「日本の金融が変わる要諦」であると、考えます。
具体的な株式市況の捉え方については、次回9月24日20時に予定されているウィブル証券のセミナー でも触れていきたいと思います。
(8月に実施したセミナーでは、エヌビディアの決算速報や、エヌビディアや半導体指数のレバレッジ型ETFを活用した、ターゲット・バイイング戦略などについてお話しました。おかげさまで多くの方からポジティブな反応を頂戴しています)
前回のコラムでご案内したアーム・ホールディングス(ARM)の事例については、株価下落トレンドが継続し、安値127.03ドルを付けた後に、株価は反発。直近では138.31ドルとなっています。
仮に、9月12日満期、権利行使価格125ドルや120ドルのオプションを売っている方は、そのままポジションを維持されているかもしれませんし、保守的に備えるため、プットオプションを売りつつ、プットオプションを買った方は、買ったオプションを反対売買(決済)して利益確定されたかもしれません。
いずれにせよ、ゆとりをもって、「下がれば現物株を買い、下がらなくともオプション料を受取り、現金収入を獲得する」という投資が実践できているのではないでしょうか。
もし、このケースを含め、取引の手法に関するご質問がおありの方は、次回以降のウィブル証券のセミナーにご参加され、QAの時間にご質問頂ければ幸いです。
(個別株の具体的な価格予想や分析内容については、お伝えしかねますので、ご了承くださいませ)
今回はマーベル・テクノロジー(MRVL)を使って、シミュレーションしてみます。
同社は、8月28日引け後に26年1月期の第2四半期(25年5-7月期)の決算を発表。データセンター向けの売上が想定を下回ったことなどを受けて、売上と一株あたり純利益(EPS)はともに、やや市場予想に未達となり、29日の株式市場で株価が18.6%安と大きく下落しています。
翌第3四半期の会社予想としては、売上見通しが市場想定を下回った一方で、EPS見通しは市場想定をわずかに上回っています。
29日に株価が大きく下落したのは、投資銀行の目標株価が軒並み引き下げられた影響もあると見られますが、長期的に同社の成長余地を評価したい投資家にとっては、この先の下落については、良い買い場と見えるかもしれません。
仮にAI関連のカスタムシリコン・電気光学製品など強みを評価したり、多くのAI関連パイプラインが長期的な成長を支えると期待するのであれば、ここからは、株価が下がれば買い、下がらずとも現金収入(プレミアム)を手に入れるプットオプションの売りが有効だという見方をする投資家もいるかもしれません。その方に向けた8月29日引け時点のリターン試算は次のとおり。
<価格条件>
・現物株価格:62.865ドル
・プットオプション➀価格(権利行使価格55ドル、満期日9月26日、26日間):0.60ドル
<取引例>
・シンプルなターゲット・バイイング戦略として、プットオプション➀を売却し、1単位あたり60ドルを受領
・もし、株価が続落して、権利行使価格55ドル付近となった際に、現物株を購入したくなければ、プットオプション➀を買戻し(反対売買し)つつ、10月3日満期日(またはそれ以降)・権利行使価格が50ドル(またはそれ以下)のプットオプション②を売却する。
・できれば、プットオプション②でえられるリターンは、➀の買戻しのコストを上回るようにする。難しい場合は、買戻し・新規売りのトータルコストが当初得た60ドル以下であればOKという考え方も有。
<➀の収益(1単位あたり)>
26日間、5,500ドルを使って、60ドルの利益(=年利約15%)
※あくまでシミュレーションのための試算としてご案内しています。9月1日の市場があいた段階で、株価動向次第では、プットオプション➀は0.60よりも低く推移している可能性もあることから、実際の投資においては、オプション価格動向(ビットとアスク)を見ながら、指値注文することが必要です。
<補足1>
初級の方、オプションの反対売買が分からないという方は、利回りが低下するかもしれませんが、権利行使価格を50ドル、またはそれ以下に設定する、または満期日までの期間を短くするなど、さらにリスクを抑えた形で慣れるところから始められることをお勧めします。
<補足2>
現物株を買って、その株が価格下落することに備えたいという方は、例えば、満期日9月26日、55ドルのプットオプションを売り(29日時点0.60ドル)、一方で満期日9月19日、50ドルのプットオプションを買う(29日時点0.21ドル)ことで、目先の50ドル以下への価格下落からの損失を避けることができます。
26日間で39ドルのリターンとなります。
55ドルで権利行使されそう(現物株を購入することになりそう)だけれども、そこではやはり買いたくないという気持ちになった場合には、55ドルのプットオプションを反対売買(買戻し)して、50ドルに引き下げつつ、購入した50ドルのプットオプションを反対売買して収益獲得しても良いかもしれません。
良い投資を
志村暢彦
追伸1
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