株式市場に参加する方法には様々なものがあります。S&P 500は米国の代表的な株価指数ですが、S&P 500のオプション取引も株式市場に参加する方法の1つです。S&P 500関連のオプション銘柄には、SPXオプションとSPYオプションの2つがあり、取引する際はそれらの類似点と相違点をよく理解しておいた方がいいでしょう。
まず、一番基本的な違いから説明しましょう。
SPXオプションとSPYオプションでは原資産が異なります。SPXオプションはS&P 500指数を原資産としているのに対し、SPYオプションはSPDR S&P 500 ETFを原資産としているのです。SPDR S&P 500 ETFはS&P 500指数に連動するETF(上場投資信託)ですから、大まかに言えば、S&P 500指数とSPDR S&P 500 ETFは似たような動きをするのですが、正確には、違いがあります。
S&P 500指数のような株価指数そのものは直接売買することができません。しかし、SPDR S&P 500 ETF のようなETFは株式市場で自由に売買することができ、3ヵ月ごとに配当金を受け取ることもできます。
SPXオプションが権利行使される時は、差金決済されます。原資産のS&P 500指数そのものは保有できないため、損益の部分だけをやりとりすることになるのです。一方、SPYオプションを権利行使すると、現物のETFが受け渡しされます。
イン・ザ・マネーのコール・オプションを買っている時、オプションの時間的価値よりも配当が大きくなっていれば、早期に権利行使して、ETFを受け取ることが理にかなっています。
SPYオプションはアメリカンスタイルであり、オプションホルダーは満期日前にいつでもオプションを行使することができます。反対に、SPXオプションはヨーロピアンスタイルのため、権利行使は満期日にしか行えません。結果、SPXオプションの売り手は早期に権利行使されてしまうリスクを負う心配がありません。このため、SPYオプションよりもSPXオプションを好むスプレッドトレーダーもいます。
S&P500指数はSPDR S&P 500 ETFの約10倍であるため、SPXオプションはSPYオプションの約10倍の価値があることがわかります。つまり。SPXオプションの取引には多くの資金が必要であり、小さめの資金で取引したい投資家はSPYオプションを取引した方がいいでしょう。