S&P 500 一般消費財セクターは、消費者の裁量支出に関連する企業で構成されています。つまり、生活必需品ではない商品やサービスを提供する企業が含まれます。
主な特徴としては、以下の点が挙げられます。
消費者の支出は景気動向に左右されるため、一般消費財セクターは景気循環の影響を受けやすい傾向があります。好景気時には業績が伸び、不況時には業績が落ち込む可能性があります。
新製品やサービスの開発、ブランド力の強化などにより、高い成長を遂げる企業が多いです。
競争が激しい 多くの企業が参入しており、競争が激化しています。そのため、ブランド力や差別化戦略が重要となります。
近年では、Eコマースの普及により、消費者の購買行動が変化しています。そのため、Eコマースへの対応が重要な要素となっています。
代表的な構成銘柄は、世界的に有名なブランドを持ち、多くの消費者に商品やサービスを提供していますが、アメリカだけではなく、他国の経済状況もこのセクターのパフォーマンスに影響を与えています。
一般消費財セクターは2024年10月、他のセクターと比べてパフォーマンスが低かったのですが、その理由は次のことが挙げられます。
【消費者心理の悪化】
インフレや金利上昇に加えて、大統領選挙の不確実性なども消費者心理の悪化に繋がった可能性があります。先行きの経済状況に対する不安感から、消費者は支出を控える傾向にあったと考えられます。
【セクターローテーションの影響】
10月には、大統領選挙の結果を受けて、市場ではセクターローテーションが起こったと考えられます。金融セクターやエネルギーセクターなど、景気回復の恩恵を受けやすいセクターに資金が流入し、相対的に一般消費財セクターのパフォーマンスが低迷した可能性があります。
11月に入り大統領選挙が終わり、不確実性が解消されたことで、市場心理は改善しつつあります。今後の一般消費財セクターのパフォーマンスは、インフレや金利動向、消費者心理、そして個別企業の業績などによって左右されると考えられます。
今回は、一般消費財セクターの季節性パターン(シーズナルパターン)から投資タイミングを探ります。

上表を見ると、4月と11月は上昇率が高い月となっています。ただし、これはあくまで平均値であり、実際には年によって大きく変動する可能性があります。そこで、1月から10月までの過去10ヶ月間のパフォーマンスと比較してみます。
7月は例年の上昇・下降率と似た動きでしたが、それ以外の月は例年の上昇・下降率に反した動きをみせていました。一般消費財セクターは2月、6月、そして9月に大きく上昇していました。

ここで、過去23年間のデータをもとにしたシーズナルパターンを確認してみます。


上昇基調にある一般消費財セクターですが、2024年はスロースタートでした。その後、2月に巻き返しが入りましたが、連邦準備制度理事会(FRB)が9月に想定よりも政策金利を0.50%引き下げたことで、一般消費財セクターは一気に上昇しました。
そして、11月に入り、FRBは再び政策金利を0.25%引き下げました。この先、FRBがどの程度のペースで利下げを続けるのか、また利下げを続けるのか定かではありませんが、一般消費財セクターは利下げの恩恵を受けやすいことは事実です。

S&P 500一般消費財セクターの日足データをテクニカル分析します。トレンドの強弱をはかるADXは上昇を開始し始めたところで、この先、上げ相場が継続する可能性が高いと示しています。また、MACDの2本のラインはプラス圏に位置し、MACDヒストグラムは陽転したところです。
いくつかギャップをあけて上昇している一般消費財セクターですが、これは、市場の期待や予想を上回る好材料が出たことによる急騰が原因と考えられます。このギャップを埋める価格帯では、押し目買いを狙う投資家が多く存在していると思われます。
分析者:なりた・ひろゆき