<S&P500:SPX>
S&P 500 (SPX)は5,870米ドル付近で上値を抑えられ、現在調整局面にあります。この水準は、短期的にはレジスタンスとなっています。10月31日の急落は、5,670米ドルのサポートレベルには到達しませんでしたが、その水準に接近しました。
このことから、目先は5,670米ドルから5,870米ドルのレンジ相場が形成されています。しかし、このレンジは選挙後の市場のボラティリティを吸収するには狭すぎ、ブレイクされる可能性が高いと考えられます。

5,870米ドルを上抜ければ、史上最高値の更新となり、市場は非常に強気な展開に入ると予想されます。一方、5,670米ドルを割り込むと、10月初旬からのサポートラインだけでなく、7月と9月につけた高値も下回り、トレンド転換が示唆されます。この場合、市場では大規模な売りが発生すると考えられます。
<VIX指数>
VIX指数およびその関連商品は、選挙に起因する市場の不安定性を反映しています。VIX指数は先週末に急上昇し、8月以降で最高値を記録しました。このことは市場がボラティリティの増大局面に転じた可能性を示唆しており、今後「スパイク・ピーク」を契機としたSPXの買いシグナルが発生する可能性が高まっています。
一方で、VIX指数は現在200日移動平均線を大幅に上回っており、これは依然としてSPXの売りシグナルが有効であることを示しています。

「スパイク・ピーク」を契機としたSPXの買いシグナルは、現時点ではいまだ発動していません。しかしながら、チャート上に示されている通り、VIX指数価格と%bとの間にはダイバージェンスが認められることから、将来的にSPXの買いシグナルが発生する可能性は否定できません。
<プット・コール・レシオ(PCR)>
大統領選挙の結果に対する懸念から、プット・コール・レシオの3日移動平均値と21日移動平均値が同値を示しています。これは、トランプ氏の優勢が伝えられているにもかかわらず、市場関係者の間では選挙戦が当初の予想よりも激化すると考えられている可能性を示唆しています。

<話題の銘柄・セクター>
Intel Corp(インテル) 【INTC】
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは、11月1日にダウ平均株価の構成銘柄からインテルを除外し、代わりにエヌビディアを採用すると発表しました。これはインテルにとって約25年ぶりの除外となり、米国の半導体業界における主役交代を象徴する出来事と言えるでしょう。
エヌビディアは生成AIブームを追い風に急成長を遂げ、世界シェアの約8割を占めるまでに至りました。その株価はこの1年で3倍以上に上昇しています。一方、インテルは近年、AI分野で後れを取り、10月31日に発表された四半期決算では過去最大の赤字を計上しました。
ダウ平均は1896年に算出が始まり、現在はニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場する米国を代表する30社の株価を基に算出されています。主要な株価指標には他にナスダック総合指数やS&P500がありますが、ダウ平均はその歴史の長さと米国経済の象徴としての地位から、現在でも重要な指標として位置づけられています。

時価総額で企業を評価するS&P 500とは異なり、30銘柄で構成されるダウ平均は株価加重平均型です。つまり、株価の高い銘柄ほど、その動向が平均全体に与える影響が大きくなります。
ある企業がダウ平均の構成銘柄から除外された場合、その企業の株価は、需要と知名度の低下のために直ちに値下がりする可能性があります。
また、ダウ平均に連動するインデックス・ファンドやETFからの売り圧力によって、株価がすぐに下落することもよくあります。
しかしながら、除外された銘柄は割安になる傾向があり、歴史的に見ても、割安株は割高株よりも高いパフォーマンスを示す傾向があります。
除外銘柄は発表後に株価が下落し、低い水準で推移することがありますが、新規採用銘柄は高い水準からのスタートとなることが多いです。そのため、一部の投資家は新規採用銘柄を空売りし、除外銘柄を買うというスプレッド・トレード戦略をとることがあります。
除外銘柄は、たとえ一定期間、株価が低迷したとしても、その財務状況が改善すればすぐに回復することも珍しくありません。
<注意>
オプション取引は、株式投資よりもリスクが高い投資手法です。オプション取引を行う場合は、損失を限定するための適切なリスク管理手法を理解しておくことが重要です。
分析者:なりた・ひろゆき