んにちは。志村です。
本日は、定期的に配信しているコラムをお送りします。
今回の内容はこちら⇓ 是非ご一読くださいませ。
S&P500は引き続き史上最高値圏にいますが、一方でアメリカの個人投資家は、半年後の株価に対して弱気な見方が増えています。

(出所:全米個人投資家協会)
そんななか、昨夜未明(米国時間17日)には、市場参加者が最大の注目を集めた米連邦公開市場委員会(FOMC)における0.25%の利下げの決定がなされました。
詳細については、日本時間18日朝の日経CNBC にてお話していますが、FOMCメンバーによる金利見通し(ドット・プロット)を含め、内容的には、事前の想定の範囲内ということで、
S&P500種株価指数やナスダック総合指数のほか、フィラデルフィア半導体(SOX)指数、金先物、原油先物、ビットコイン、米10年国債価格、ボラティリティ指数(VIX)などが前日比で小幅に下落して、一日の取引を終える展開となりました。
限定的となった値動きではありますが、今後の株式市場の動向について、多くの示唆が含まれていたと言えます。
特に以下2点については、今後の株価の行方を見ていく上においてポイントとなるので、含んでおいて頂きたい点です。
➀ トランプ政権からFRBへの圧力が高まるなかで、新理事のミラン氏の投票も反映された(0.5%の利下げを求めた同氏の反対票は、今回の会合における唯一の反対票であった)
② パウエル議長からは、今回の利下げが25年末の物価・雇用の見通しが据え置かれ、実質GDPの見通しが引き上げられるなかにおいて行われた、「予防的利下げ」である認識が会見で語られた
(現在のFRBがバックミラーでなく、フロントガラスの先を見て運転していることが強調された)
利下げ環境下においては、この先、仮にマクロ経済の成長鈍化傾向が台頭した場合には、住宅関連銘柄への注目が高まりやすくなります。
また、AI導入に関しては引き続き国策的な側面を持っており、巨大IT企業群は、成長鈍化傾向が台頭した際に、他のIT銘柄に対して、ディフェンシブな動きをすることも想定されます。
現状では、今年好調だったパフォーマンス上位の銘柄群の頭が重くなり、反対に、出遅れてきた銘柄のパフォーマンスがキャッチアップし、全体的には団子状態に近づきつつあります。

(出所:Bloombergを基に作成)
また、株式市場の好調を受けて低調に推移するボラティリティ指数ですが、世界情勢などを鑑みると、このまま上がらず(無風のまま)年末を迎えるとは思えません。
ということで、引き続き、株式市場における想定外の事象が起きたり、また、堅調だった銘柄群の頭が重くなる可能性を頭の片隅に置きつつ、安定的にリターンを積み重ねる投資手法が有効であると見ています。
前回のコラムでご案内したマーベル・テクノロジー(MRVL)の事例については、取り上げた時点より、株価が緩やかに回復しています。
仮に、9月26日満期、権利行使価格55ドルや50ドルのオプションを売り、ターゲット・バイイング戦略を実行している方は、そのままポジションを維持されているかもしれませんし、
また、保守的に備えるため、プットオプションを売りつつ、プットオプションを買った方は、買ったオプションを反対売買(決済)して利益確定されたかもしれません。
いずれにせよ、ゆとりをもって、「下がれば現物株を買い、下がらなくともオプション料を受取り、現金収入を獲得する」という投資が実践できているのではないでしょうか。
もし、このケースを含め、取引の手法に関するご質問がおありの方は、次回以降のウィブル証券のセミナー 等にご参加され、QAの時間にご質問頂ければ幸いです。
(個別株の具体的な価格予想や分析内容については、お伝えしかねますので、ご了承くださいませ)
今回はグラナイトシェアーズ2倍ロングNVDAデイリーETF(NVDL)を使って、シミュレーションしてみます。
同銘柄は、アクティブETFを組成するグラナイトシェアーズ社によるシングルストックETFで、エヌビディア(NVDA)の株価が1%上がったら、NVDLの株価が2%上がり、逆に、エヌビディア(NVDA)の株価が1%下がったら、NVDLの株価が2%下がることを狙って作られたものです。
株価の値動きは通常のエヌビディア(NVDA)と比べて大きい一方で、価格はエヌビディアの半分以下のため、必要資金を抑えながら取引することが可能です。
また、ターゲット・バイイング戦略を使って、大きく株価下落する仮定のもとでオプション取引する場合には、短期的な株価の上下を、現物株よりも気にすることなく投資ができる環境を手に入れることができると見ています。
9月17日のエヌビディアの株価は、中国政府が、中国企業に対してエヌビディア製品の購入を控えるよう求めているという報道などを嫌気し、頭の重い展開が続いています。
一方で、長期的な視点においては、アメリカを中心に、引き続き巨大なデータセンター建設需要が存在しており、各企業がAI半導体を開発するうえにおいてエヌビディアの提供する開発環境(CUDA)の優位性が強く、今後も同社がAI半導体の普及を支えるとの見方がなされていることなどから、下落局面を捉えたい投資家が多く存在すると見られます。
長期的視点でAIの普及の波に乗りつつも、短期的な下落局面がある際に、その局面を捉えたいと期待するのであれば、ここからは、株価が下がれば買い、下がらずとも現金収入(プレミアム)を手に入れるプットオプションの売りが有効であるといった見立てとなります。その方に向けた9月17日引け時点のリターン試算は次のとおり。
<価格条件>
・現物株価格:78.71ドル
・プットオプション➀価格(権利行使価格60ドル、満期日10月17日、30日間):0.77ドル
<取引例>
・シンプルなターゲット・バイイング戦略として、プットオプション➀を売却し、1単位あたり77ドルを受領
・もし、株価が続落して、権利行使価格60ドル付近となった際に、現物株を購入したくなければ、プットオプション➀を買戻し(反対売買し)つつ、10月24日満期日(またはそれ以降)・権利行使価格が59ドル(またはそれ以下)のプットオプション②を売却する。
・できれば、プットオプション②でえられるリターンは、➀の買戻しのコストを上回るようにする。難しい場合は、買戻し・新規売りのトータルコストが当初得た77ドル以下であればOKという考え方も有。
<➀の収益(1単位あたり)>
30日間、6,000ドルを使って、77ドルの利益(=年利約15.6%)
※あくまでシミュレーションのための試算としてご案内しています。9月18日の市場があいた段階で、株価動向次第では、プットオプション➀は0.77よりも低く推移している可能性もあることから、実際の投資においては、オプション価格動向(ビットとアスク)を見ながら、指値注文することが必要です。
<補足1>
初級の方、オプションの反対売買が分からないという方は、利回りが低下するかもしれませんが、権利行使価格を55ドル、またはそれ以下に設定する、または満期日までの期間を短くするなど、さらにリスクを抑えた形で慣れるところから始められることをお勧めします。
<補足2>
プットオプションを買って(暴落保険的な観点で)、万一の大きな価格下落することに備えたいという方は、例えば、満期日10月17日、61ドルのプットオプションを売り(9月17日時点1.10ドル)、一方で満期日10月17日、50ドルのプットオプションを買う(9月17日時点0.36ドル)ことで、50ドル以下への価格下落からの損失を避けることができます。
30日間で74ドルのリターンとなります。
61ドルで権利行使されそう(現物株を購入することになりそう)だけれども、そこではやはり買いたくないという気持ちになった場合には、61ドルのプットオプションを反対売買(買戻し)して、60ドル以下に引き下げつつ、購入した50ドルのプットオプションを反対売買して収益獲得しても良いかもしれません。
具体的な株式市況の捉え方については、次回9月24日20時に予定されているウィブル証券のセミナーでも触れていきたいと思います。
良い投資を
志村暢彦
追伸1
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