.足元のアメリカと株式市場を巡る状況
2026年3月のS&P500種株価指数(以下、S&P500)は、月間でマイナス5.1%となりました。高値からは9%以上の下落となり、典型的な調整相場といえます。
2025年12月〜2026年3月まで、S&P500の月間パフォーマンスは、順にマイナス⇒プラス⇒マイナス⇒マイナスという状況。
2024年12月〜2025年3月までの月間パフォーマンスも同様に、順にマイナス⇒プラス⇒マイナス⇒マイナスという状況であったこともあり、市場を良く見て投資銀行のサービスを存分に活用する上級投資家(富裕層)であっても、
『2025年と同じく、今年も5月以降は上昇(回復)するのでは?』という楽観姿勢をとっているケースが多いかもしれません。
たしかに、企業業績に目を向けると、イランと米国の紛争状況となった3月以降、S&P500構成企業の業績予想値は、むしろ上方修正されています。
株価下落している中での業績改善ということで、2026年のS&P500の平均予想PERは20倍程度まで下落し、健全な調整期間となったという見方もできます。
では、昨年と同じ展開を想定し、戦略を練ると良いのでしょうか?
ストラテジストとしては、『予断は禁物』で、『市場要因(ベータ要因)は常に流動的』という前提を踏まえて、中間選挙に向けた政策・施策を見て変化に対応可能な姿勢・ポジションを執ることをお勧めしたいと考えます。
前回コラムにて、ニューヨーク原油先物価格について『今後はレンジ幅が上振れる可能性を意識する展開となっています』と記載しましたが、実際、原油価格はこの一か月間、上昇しています。
(アメリカに住んでいると、ガソリン価格の著しい上昇(1年足らずの間に4割以上上昇)に辟易します)
ここで留意して頂きたいのは、次の図(黄色の枠囲みの箇所)のとおり、イランとの紛争直後に見られた『原油が上がり、市場の変動幅(ボラティリティ)も上がるという関係は、足元では崩れていて、『原油が上昇しても、ボラティリティは上がるわけではない』という状況になっています。

ちなみに、ボラティリティが上がると株価は下がるという関係は今も続いています。
相場は生き物だという感覚を表す好事例です。
また、以前のコラムでもお伝えした『S&P500とソフトウエア・サービス指数の比較』ですが、株式市場全体が下落する中においても、1月・2月に先行して下落していたソフトウエア・サービス指数の下落幅が、3月のイラン・米国紛争以降は、S&P500の下落幅に比べて軽微になりつつあり、結果として両者のパフォーマンス差がピークを売って頭打ち傾向にあるように見受けられます。

単純に、ソフトウエア・サービス指数連動のものをロング(買い)しつつ、S&P500をショート(売り)するというロング・ショート戦略による短期・中期の収益追求が可能に見えますが、一般に、ロング・ショート戦略の実践は難しい傾向にあります。(どこが難しいのか、文字数の関係からここでは詳細は割愛します)
ただその視点を踏まえ、オプション戦略をかませるなかで、効率的に実践することも出来ますので、頭の片隅に入れて頂くと良いと考えます。
諸々を含めて、ウィブル証券で定期的に開催しているオンラインセミナーでは、資産形成の実践に関する要点をご説明予定です。
Q&Aの時間も設けていますので、よろしければご参加ください。
直近では、4月16日(木) 20時〜開催予定です。(4月は木曜日開催ですので、ご留意ください)
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3.具体例(シミュレーション)
前々回のコラム でお送りしたグラナイトシェアーズ エヌビディア2倍ロングデイリーETF(NVDL)の事例については、市場全体が下落するなかでも相対的に堅調に推移していて、権利行使価格まで距離がある状況です。
また、前回のコラム でお送りしたDirexion Daily Semiconductor Bull 3X ETF(SOXL)の事例(ブル・プット・スプレッド取引)についても同様に、直近では権利行使価格まで距離があります。
そして、3月18日のオンラインセミナーでお伝えしたパランティア・テクノロジーズ(PLTR)やエヌビディア(NVDA)につきましても、権利行使価格まで距離があります。
私が提唱している『ストレスフリー』な投資の実践が体現されているシミュレーション内容といえるのではないでしょうか。
今後、株価指数は方向感ない展開が継続し、より一層『安く買って高く売る』ことに対する確信を持ちにくい環境のなかで、旧来の概念の枠組みで勝負する投資家は苦心する展開が増えるかもしれませんが、
『多少軟調な展開が続いたとしても、コツコツと、S&P500の長期平均リターン以上の利益をあげていく』という戦略を実践する上において、むしろ現在は使いやすい銘柄が増えている状況にあります。さらに、複合戦略を用いることでその実践はより有利になりえます。
ウィブル証券が提供する株式オプションのストラテジー取引機能を活用することで、従来よりも少ない証拠金で、かつ、保守的にコツコツとリターンを獲得することが狙えますし、それは現在のような不透明感が高くて旧来の概念の投資家がしり込みする環境であったとしても、より一層その特徴が際立ちます。
オプション取引の証拠金については、ウィブル証券が提供するMoneybull の機能を活用し、米ドルの金利を受け取ることもでき、米ドル預金の感覚で、金利利息を受け取りながら、プレミアム(現金)を獲得して、投資効果を高めることが可能になりました。
こういった地合いでは、ご自身の投資の目的や狙う年間リターン、取れるリスク等を改めて整理し、ファイナンシャルプランニングの視点で戦略・狙いを再確認すると、よりブレずに投資に向き合えますので、是非実践を検討ください。
志村暢彦