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12月の株式市場見通しを踏まえた投資戦略事例(2025年11月28日)

志村暢彦

こんにちは。志村です。定例のコラムをお送りします。

1.足元のアメリカの状況

アメリカは感謝祭の週末ということで、本日(11月28日)の株式市場は午前中で終わり。来週月曜(12月1日)は、サイバーマンデーということで、ECサイトの大規模セール開催日です。

昨日からクリスマスまでが狭義のホリデーシーズンということで、消費大国アメリカの小売りのハイライト期間となります。(広義のホリデーシーズンはとっくに始まっています)

今年は、中間所得者層の消費行動に元気が見られず、トレードダウン(より安い消費に流れる)傾向にあります。アメリカは、返品大国で、消費者が一度使った後、しれっと返品している事例もざらにあります。(日本社会では受け入れにくい感覚ですが)

そういった商品も含めて扱うのがオフプライス店で、関連銘柄としてはTJ Maxx(TJX)ロス・ストアーズ(ROST)などが挙げられます。良好な環境を受け、堅調な株価推移をしています。

TJX株価推移

(出所:ウィブル証券)

ROST株価推移

(出所:ウィブル証券)

また、先日、スマートフォン市場で、アップルがサムスンを抜き14年ぶりに年間首位を奪還する見通しというニュースが出ていましたが、ホリデーシーズン消費について『買うものがないから、アップル製品でも買っておくか』的な中間所得者層が私の周りでも多いので、納得感があります。

物理AIの進展によって、端末側がAIを活用して快適に動くような世界になると(いわゆるエッジAIというやつです)、端末側で強いブランド力を持つアップルの強みが活かされやすくなりますね。

なお、アメリカ経済や株式市場全体を俯瞰すると、2025年末にかけては、成長鈍化(景気減速)が意識されやすく、2026年は秋の中間選挙に向けて、底堅い成長に回帰しやすいといった見方をする投資銀行が多くいると感じます。

2.具体例(シミュレーション)の振り返り

10月のコラムでご案内したシチズンズ・フィナンシャル・グループ(CFG)の事例については、シミュレーションで取り上げた権利行使価格まで下落せず、満期日を迎えました。(33日間、年利19%程度の事例でした)

また、11月13日のコラムでご案内したイオンキュー(IONQ)の事例については、シミュレーションで取り上げた権利行使価格(37ドル)に近づくも、株価反転し、足元では46.9ドルとなっています。(37日間、年利29%程度の事例です)

もしこの件を含め、シミュレーションの考え方などについてご質問のある方は、12月17日20時から開催を予定している次回セミナーのQAタイムなどをご活用頂ければ幸いです。(本日も、多めにQAの時間を取る予定です)

3.今月の具体例(シミュレーション)

今回はエヌビディア(NVDA)を使って、シミュレーションしてみます。

AI時代の主役に踊り出たエヌビディアですが、11月は、ハイパースケーラーによるデータサーバーへの過剰投資への懸念や、グーグルのTPUの台頭への懸念を背景に株価が軟調に推移しています。

エヌビディアはファブレス(工場を持たない)企業なので、データセンターへの過剰投資云々は、直接的には足元の業績に影響しないのですが、裾野への期待が高まりすぎた反動が起きていることに加えて、低価格のTPUが同社のGPUに代替する懸念が起きているという説明がされがちです。

ただ、社会全体が汎用AI(AGI)に舵を切り、社会が生産性を高めるなかにおいて、主役となり続ける企業の1社でしょうし、また、2030年頃の本格導入が想定される量子コンピュータとAGIの相性が良いこと、バリュエーション面での割高感が乏しいこと(2027年1月期の予想PERは23.6倍)から、長期的に株価を保有したい投資家の注目を集めています。

オプション取引を活用すると、足元の株価の上下を必要以上に気にすることなく、安値で仕込むという発想を持ちながら、リターンをあげられるかもしれません。

短期的な下落局面にもある程度目配せしつつ、株価が下がれば買い、下がらずとも現金収入(プレミアム)を手に入れるプットオプションの売りが有効であるといった見立てとなります。その方に向けた11月27日引け時点のリターン試算は次のとおり。

<価格条件>

・現物株価格:180.26ドル

・プットオプション➀価格(権利行使価格160ドル、満期日12月19日、22日間):1.57ドル

<取引例>

・シンプルなターゲット・バイイング戦略として、プットオプション➀を売却し、1単位あたり157ドルを受領

・もし株価が下落して、権利行使価格37ドル付近となった際には、現物株を購入しないため、プットオプション➀を買戻し(反対売買し)つつ、12月26日満期日(またはそれ以降、例えば1月16日など)・権利行使価格が158ドル、またはそれ以下のプットオプション②を売却する。

・できれば、プットオプション②で得られるリターンは、➀の買戻しのコストを上回るようにする。難しい場合は、買戻し・新規売りのトータルコストが当初得た157ドル以下であればOKという考え方も有。

<➀の収益(1単位あたり)>

22日間、16,000ドルを使って、157ドルの利益(=年利約16.3%)

※あくまでシミュレーションのための試算としてご案内しています。11月28日の市場があいた段階で、株価動向次第では、プットオプション➀は1.57よりも低く推移している可能性もあることから、実際の投資においては、オプション価格動向(ビットとアスク)を見ながら、指値注文することが必要です。

<補足>

初級の方、オプションの反対売買が分からないという方は、利回りが低下するかもしれませんが、権利行使価格を158ドル以下に設定するなど、リスクを抑えた形で慣れるところから始められることをお勧めします。

<補足2>

プットオプションを買って(暴落保険的な観点で)、万一の大きな価格下落することに備えたいという方は、プットオプションの買いも活用することで、予期せぬ大きな株価下落からの損失を避けることができます

<さらなるレベルアップに向けて>

オプション取引のための証拠金を小さくしたい方は、グラナイトシェアーズ社 が組成するエヌビディア(NVDA)に連動して動く2倍のレバレッジ型ETFの活用も効果的です。

The GraniteShares 2x Long NVDA Daily ETF(NVDL) の直近株価は83.62ドルで、こちらに対してもプットオプションの売りは有効に機能します。

例えば、直近価格から27.7%安い水準となる、権利行使価格60ドルについて、満期日12月19日(22日間)のプットオプションの直近価格は0.80ドルでした。上記リターンの計算に従うと、使用する証拠金を6,000ドルまで小さくしたうえで、想定されるリターンは年利22.1%程度となります。

初めて取り組む方にお伝えしたいヘッジの概念や、不測の事態に備える具体的な施策も踏まえたうえで、保守的な投資の実践スキルを身につけて頂くと良い、相場環境にあると見ています。

具体的な株式市況の捉え方については、次回12月17日20時に予定されているウィブル証券のセミナー でも触れていきたいと思います。

良い投資を

志村暢彦

追伸1

X(旧ツイッター)を始めました。よろしければフォローください。株式関連情報などをつぶやく予定です

https://x.com/nobu_shimura

また、LINE(志村のぶひこ公式)向けにウェビナーも開催していきます。

https://line.me/ti/p/%40913etnmq

※次回は12月頃を想定しています。

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