
生産者物価指数(PPI)は、国内の生産者が自社の製品およびサービスの対価として受け取る価格の平均的な変化を示す指数です。PPIは米国労働統計局(BLS)によって月1回、発表されます。この指数は、国内の生産高および生産される商品種類の全体像を把握するために、多くの産業や製品種類にわたる多くの指標から計算されます。
CPI(消費者物価指数)と同様に、PPIもまた卸売段階でインフレを測定するツールとして利用されています。この数値は前月比および前年比の変化で報告されます。例えば、2022年11月のPPIは前月比で0.3%の上昇、対前年比で7.4%の上昇でした。
PPIは、製品およびサービスの平均価値を測定するという点でCPI(消費者物価指数)に似ていますが、それらはサプライチェーンの両端で測定されます。つまり、顧客が支払う価格とは反対に、生産者が受け取る価格です。
PPIとCPIのデータは別なものかもしれませんが、生産者価格は消費者にとっての価格が今後どうなるかを示す可能性があります。商品やサービスの生産コストの上昇が記録されると、半製品や完成品の価格も上昇します。
その結果、PPIは先行指標とみなされます。このことは、PPIの上昇が通常、CPIの上昇と直接一致することを意味しています。

コアPPI: 食品とエネルギーを除いて計算されたPPI
PPIは、産業や企業のレンズを通してインフレを調べるために利用されます。そして、それは生産段階での価格の変化を測定します。商品やサービスが消費者に購入される前にインフレを確認することは、CPIより先にインフレ水準を予測する方法になる可能性があります。
企業の投入コストが時間の経過とともに上昇し続けると、卸売インフレが発生します。逆に、投入コストの減少が原因でPPIが低下すると、卸売デフレが発生します。
政策立案者はインフレ水準を監視する際、物価のある程度の安定を維持するためにPPIに注目します。それが続けて、金融政策に影響を与える可能性があります。
PPIが高く、インフレ水準の上昇を示している場合は、連邦準備制度は金利を引き上げ、それが市場の下落を引き起こす可能性があります。
短期取引の機会
PPIは企業の視点からインフレを測定するため、連邦準備制度の金利調整の意思決定に影響を与える可能性があります。PPIの発表はすぐに株式市場の変動につながることが多く、そのことが短期投資家にとっての取引機会を作り出す可能性があります。 例えば、2022年10月のPPIは0.2%上昇し、予想値の0.4%を下回りました。利上げペースが鈍化するとの市場の期待から、発表日には市場が上昇し、ダウ・ジョーンズ指数は市場開始後10分間で約1.4%上昇しました。
短期投資家は発表時間前に予測を立て、それに従ってポジションにエントリーして利益を得ることができます。インフレ時には、PPIが予想値よりも低いと予想した場合、買いポジションを取って予想される指数価格の上昇から利益を得ることができます。

長期投資の見通し
適度なインフレは経済を刺激し、企業利益の加速に伴って株価は上昇する可能性が高いです。一方、高インフレは消費の減少、金利の上昇、企業利益の減少、株式市場の下落を招きます。
長期投資家はPPIの前年比の変化を見ることで、市場がどこへ向かうのかを予測することができます。弱気相場が予想されるときには、投資家は弱き相場がほぼ終了するまで株式の購入を待つ可能性があります。強気相場が予想されるときには、長期上昇トレンドから利益を得るためにポジションを増やすことが出来ます。
PPIは、CPIおよびインフレ率を予測するために利用できる先行指標です。結果として、金利の変化がすぐに続く可能性があるため、PPIの発表は株式市場の変動を引き起こすことが多いです。PPIの前年比変動は、株式市場の長期的な見通しを示すこともあります。