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データで検証!金融セクターETFの最適な投資タイミング

シーズナルパターンとテクニカル分析の活用

S&P 500 Financial(金融)セクターは、アメリカ経済において重要な役割を果たしており、投資対象としても注目されています。

金融セクターへの投資を検討する際は、以下の3つのポイントを考慮することが重要です。

・景気動向:好景気時には金融セクターのパフォーマンスが向上する傾向にありますが、不況時には注意が必要です。

・金利動向:金利上昇局面では銀行セクターが恩恵を受ける可能性がありますが、急激な金利上昇は景気を悪化させるリスクもあります。

・規制動向:金融規制の変更は金融セクターに大きな影響を与える可能性があるため、常に最新情報を把握しておくことが重要です。

今回は、金融セクターの季節性パターン(シーズナルパターン)から投資タイミングを探ります。

上記のチャートを見ると、9月に金融セクターのETFを購入し、12月末に売却するのが良さそうです。過去23年間のデータでは、秋口から上昇する傾向が強くなっています。

ただし、これはあくまで平均値であり、実際には年によって大きく変動する可能性があります。そこで、過去20年、10年、5年という3つの期間に分けて、平均上昇率と標準偏差を算出し、上昇・下降率をより詳しく分析してみました。

4月、7月、10月、11月の4ヶ月は上昇傾向にあり、特に直近5年間の平均上昇率が最も高くなっています。

これらのデータから、10月は金融セクターのETFを購入する好機と見ることもできます。10月からの上昇トレンドは過去5年間で特に顕著であり、平均上昇率も高く、過去のデータから見ても有力な投資戦略と考えられます。

過去23年間の日々の変化率を累積してシーズナルパターンを作成しました。月別の上昇・下降率を見ると、3月から4月、7月、そして10月から年末にかけて上昇傾向にあることがわかります。

しかし、実際の金融セクターの動きはシーズナルパターン通りではありませんでした。次のチャートで確認してみましょう。

実際には、1月後半から4月初めにかけて上昇しており、シーズナルパターンと乖離が見られました。シーズナルパターンでは1月から3月まで下降するとされていますが、実際には上昇していたのです。

一般的に、シーズナルパターンは必ずしも正確ではなく、投資判断の唯一の根拠とするべきではありません。しかし、シーズナルパターンと実際の市場の動きが異なる場合は、新たなトレンドが発生している可能性を示唆しているとも考えられます。

例えば、今回のケースでは、金融セクターのファンダメンタルズが改善している、あるいは市場のセンチメントが変化しているなど、シーズナルパターンでは捉えきれない要因が影響している可能性があります。特にオプション取引では、ボラティリティの変化に注目することで、予想外の状況をトレードチャンスに変えられる可能性があります。

上記のチャートは、シーズナルパターンと実際の金融セクターの2024年のスタートを「ゼロ」として上昇・下降率を比較したものです。今年の金融セクターは例年を大きく上回るパフォーマンスを示しており、年初に金融セクターのETFを購入していれば大きな利益を得られたことになりますが、それは結果論に過ぎません。

下降局面で金融セクターのETFをショートしていた場合、大きな損失を被っていたでしょう。シーズナルパターンを効果的に活用するためには、売買シグナルを明確に把握する必要があります。そこで、テクニカル分析を活用してみましょう。

本来であれば下降局面とされる2月から3月にかけて、金融セクターは上昇していました。この期間、MACDはプラス圏にあり、ADXも30を維持していたことから、上昇トレンドが継続していることがわかります。

MACDは移動平均線の収束と乖離を表す指標であり、プラス圏にある場合は上昇トレンドを示唆します。ADXはトレンドの強さを測る指標であり、30以上は強いトレンドを示唆します。これらの指標から、テクニカル分析に基づけば、この時期にETFをショートするのは得策ではありませんでした。

金融セクターは6月にMACDが陽転し、ADXも上昇を開始しました。例年、7月は金融セクターが上昇する傾向にあるため、ここが投資のチャンスだったと言えるでしょう。

金融セクターは9月に入り、連邦準備制度理事会(FRB)による四年半ぶりの利下げが確実視され、一時、下落していました。しかし、0.5%の利下げを好感して、金融セクターは反発しました。現在、高値圏でもみ合っている金融セクターは一見、とても強くみえますが、MACDのヒストグラムは陰転しています。

MACDのヒストグラムは、MACDの2本の線の乖離の幅を示すものであり、陰転は上昇モメンタムの減速を示唆します。また、トレンドの強弱をはかるADXは20まで落ち込み、上昇トレンドのモメンタムが失速していると示唆しています。

上記のテクニカル分析の結果、金融セクターは近々、調整色を強め、下落してくるとの予想が成り立ちます。今のところ、MACDはプラス圏にあり、上昇トレンドが継続しています。しかし、MACDのヒストグラムの陰転やADXの低下は、上昇モメンタムの減速を示唆しており、注意が必要です。

そこで、フィボナッチ分析から押し目買いポイントを割り出しました。高値、761.21から安値、675.36の0.382は728.42となります。

上昇トレンドが続いている金融セクターの押し目買い戦略はこの秋口からの上昇時期に実行することで得策と思われます。押し目買いは、上昇トレンド中の調整局面で買いを入れる戦略であり、トレンドの継続を前提としています。しかし、トレンドが反転した場合には損失が発生する可能性もあるため、注意が必要です。

シーズナルパターンとテクニカル分析を組み合わせることで、より効果的な投資戦略を立てることができます。但し、ETF投資においては十分な資金管理を徹底することが重要となります。

分析者:なりた・ひろゆき

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