逆指値注文は、株価があらかじめ指定された価格以下になった場合(売りの場合)、またはあらかじめ指定された価格以上になった場合(買いの場合)に発注される注文方法です。投資家は逆指値注文をあらかじめセットしておきますが、その注文が証券取引所に実際に発注されるのは指定した価格に到達した時になります。
逆指値注文がもっともよく使われるのは、買った株を保有している投資家が、自分の思惑とは逆にその株価が下がった場合に備える場合でしょう。逆指値注文を使えば、損失がどんどん拡大していくことを防ぐことができます。
たとえば、AさんはXYZ株を26ドルで買ったとします。この時、逆指値の売り注文を現在の株価より低い24ドルで出しておけば、株価がAさんの思惑とは逆に下がったとしても、24ドルになれば逆指値注文が発注され、損失は1株当たり2ドル程度に抑えることができるのです(逆指値の細かい注文の出し方やその時の市場の状況によって損失が2ドルきっちりで収まるか、もう少し拡大するかは異なります)。
逆指値注文はストップ・オーダーや、ストップ・ロス・オーダーとも呼ばれます。「ロス(損失)」という言葉の入ったストップ・ロス・オーダーという呼び方が使われるのは、上記のように損失を限定する使い方が逆指値注文のポピュラーな使い方のためと思われます。
ただ、逆指値注文を利益確定に使うケースもあり得ます。BさんがXYZ株を26ドルで買ったとします。その後、30ドルまでXYZ株が上がった時にBさんは逆指値の売り注文を28ドルに出したとしましょう。このあと、株価が30ドルからさらに上がっていけば、逆指値注文は発注されず、Bさんは利益を伸ばしていくことができます。株価が下がったとしても、28ドルまで下がれば逆指値注文が発注され、2ドル程度の利益を確保することができるのです。
今度は現在の株価よりも高い価格に出す買いの逆指値注文の例を見てみましょう。CさんはXYZ株を26ドルで空売りしたとします。この時、逆指値の買い注文を現在の株価より高い28ドルで出しておけば、株価がCさんの思惑とは逆に上がったとしても、28ドルまで上がれば、逆指値注文が発注され、損失は1株当たり2ドル程度に抑えることができます。
決済注文ではなく、新規注文の際に、現在の株価よりも高い価格に買いの逆指値注文を出すケースも考えられます。XYZ株の株価が22~24ドルの間を行ったり来たりするレンジ相場をしばらく形成していたとします。DさんはXYZ株の買いを狙っていました。このようなレンジ相場の時はそのレンジをブレイクしたあと、ブレイクした方向へ株価が大きく動くことがあります。そこで、Dさんは24ドルの少し上に買いの逆指値注文を入れておいたのです。こうすれば、Dさんはレンジ相場をずっと監視していなくても、レンジ相場の上限、24ドルをブレイクしたら、逆指値注文が発注され、XYZ株を購入することができます。こうして、Dさんは効率的にXYZ株の上昇相場に乗ることができるのです。
逆指値注文は市場価格より低い価格(売りの場合)、または市場価格より高い価格(買いの場合)に設定されます。逆指値注文は、設定した価格に到達した時のみ発注されます。
逆指値注文を使えば、価格変動を常に追い続けることなく取引ができます。逆指値注文は損失を限定的なものにする損切りによく利用されますが、利益確定や新規発注に利用されることもあります。
注意:特に変動の激しい市場では、逆指値注文があらかじめ指定した価格と大きく異なる価格で成立する可能性があります。約定する価格を想定外のものにしたくない場合、逆指値注文は最良の選択でない場合があります。