こんにちは。志村です。
本日は、定期的に配信しているコラムをお送りします。今回の内容はこちら⇓ 是非ご一読くださいませ。
S&P500は上昇して9月の取引を終えました。
S&P500は引き続き史上最高値圏にいるなかで、9月第4週以降は揉み合いの展開となったものの、9月の月間パフォーマンスは+3.5%。5か月連続のプラスで引けました。
9月末時点では、年初来では+13.7%と、上出来です。仮にこの水準で年末を迎えたとしても、上昇相場3年目として遜色ない数値と言えます。
そして、明けて翌10月1日、米政府の党派対立を受けて、つなぎ予算が成立せず、政府機関が一部閉鎖された状態となっています。
米議会予算局は、75万人が一時帰休すると試算。雇用や経済への影響も懸念されます。
とはいえ、10月1日の株式市場は上昇。前回トランプ政権時の2018年にも政府閉鎖を経験しているということで、1日の市場は落ち着きを見せています。
これは、いざ成長鈍化が懸念される状況になれば、改めて利下げで対応可能になるという、いわば「利下げが効果を発揮する」という前提のものであることには注意が必要でしょう。
ちなみに、9月のFOMCにおける利下げ見通しはあくまで既定路線のもので、実際、金融市場における2026年末までの利下げ想定幅は、発表前後で大きく変化するものではありませんでした。
そして、政府閉鎖の決定を受けた10月1日時点の利下げ見通しも、前日から大きく変化はしていません。
なお、株式市場は天の邪鬼な性質を持っているので、8割方の人が市場の動向に強気に傾いた時には、往々にして、その「強気のはしご」が外される傾向があります。
投資の初級者の方に置かれては、くれぐれも、「皆が強気だから、自分も短期的に強気で(強気ポジションを維持して)大丈夫」と、警戒モードを解かないように留意されると良いのではないでしょうか。
長期的に、持つ者と持たざる者の格差は広がる一方で、株式市場、特にS&P500のように勝ち組企業が集まる指数は長期的な上昇を継続しやすい環境にありますが、一方で短期的には上下を繰り返すのがセオリーです。
ふとした市場の下落を受けて慌てることのないよう、シートベルトは依然として締めたまま、下落するときがあればポジションを構築するくらいの見方を継続されると、慌てずに対応できると考えます。
今週は注目の米経済統計が目白押し。
金曜日(10月3日)には、雇用統計(9月)やISMによる非製造業景況指数(9月)などが発表される予定です。
ただ、政府の一時閉鎖を受けて、雇用統計の発表は延期される見通しです。今後は民間の調査会社への注目が高まるでしょう。
依然として、米国経済は全面的な信頼をするに足りる状況には無く、雇用の実態と、インフレの状況を踏まえ、現在の金融政策がバランス取れたものなのか、市場が確認・点検することが必要です。
株式市場におけるマクロ経済の見通しについては、毎月恒例のセミナー でも触れています。
(以前より私のセミナーをご視聴くださっている手練れの投資家の皆様からは好評を頂いています)
次回は10月22日(水)の予定です。申し込みはこちら から。
3.具体例(シミュレーション)の振り返り
前回のコラムでご案内したグラナイトシェアーズ2倍ロングNVDAデイリーETF(NVDL)の事例については、取り上げた時点より、株価が上昇しています。(10月1日時点では94.19。前回コラム時は78.71ドル)
仮に、10月17日満期、権利行使価格60ドルのプットオプションを売り、ターゲット・バイイング戦略を実行している方は、そのままポジションを維持されているかもしれませんし、
また、保守的に備えるため、プットオプションを売りつつ、プットオプションを買った方は、買ったオプションの価値が目減りしていると思いますが、それはつまり、保険としてのオプションの必要性が減っている状況にもあるということです。
いずれにせよ、ゆとりをもって、「下がれば現物株を買い、下がらなくともオプション料を受取り、現金収入を獲得する」という考え方に基づく投資が実践できているのではないでしょうか。
今回はオラクル(ORCL)を使って、シミュレーションしてみます。
AIコンピューティング需要の急拡大を受けて、クラウド事業の売上高が今後3会計年度で700%増加するとの見通しを同社が示したことや、TikTokを巡る思惑などを受けて、同銘柄は、9月10日に急上昇。9月9日終値の241.51ドルから、10日は328.33ドルとなり、36%の上昇となりました。
一方で、バブルを懸念する声も高まり、9月30日時点では281.24ドルまで下落。6日続落の展開となった後、10月1日に反発しました。
長期的視点で同社の業績が拡大するという期待の波に乗りつつも、短期的な下落局面がある際に、その局面を捉えたいと期待するのであれば、ここからは、株価が下がれば買い、下がらずとも現金収入(プレミアム)を手に入れるプットオプションの売りが有効であるといった見立てとなります。その方に向けた10月1日引け時点のリターン試算は次のとおり。
<価格条件>
・現物株価格:289.01ドル
・プットオプション➀価格(権利行使価格245ドル、満期日10月17日、16日間):1.55ドル
<取引例>
・シンプルなターゲット・バイイング戦略として、プットオプション➀を売却し、1単位あたり155ドルを受領
・もし、株価が続落して、権利行使価格240ドル付近(急上昇前の株価付近)となった際に、現物株を購入したくなければ、プットオプション➀を買戻し(反対売買し)つつ、10月24日満期日(またはそれ以降、例えば11月21日など)・権利行使価格が235ドル(またはそれ以下)のプットオプション②を売却する。
・できれば、プットオプション②で得られるリターンは、➀の買戻しのコストを上回るようにする。難しい場合は、買戻し・新規売りのトータルコストが当初得た170ドル以下であればOKという考え方も有。
<➀の収益(1単位あたり)>
16日間、24,500ドルを使って、155ドルの利益(=年利約14.5%)
※あくまでシミュレーションのための試算としてご案内しています。10月2日の市場があいた段階で、株価動向次第では、プットオプション➀は1.55よりも低く推移している可能性もあることから、実際の投資においては、オプション価格動向(ビットとアスク)を見ながら、指値注文することが必要です。
<補足>
初級の方、オプションの反対売買が分からないという方は、利回りが低下するかもしれませんが、権利行使価格を240ドル、またはそれ以下に設定する、または満期日までの期間を短くするなど、さらにリスクを抑えた形で慣れるところから始められることをお勧めします。
一方で、取引の概要や、権利行使価格・満期日をずらす手法(ダイアゴナルスプレッド取引)を理解している方については、満期日11月21日(51日間)としつつ、適宜権利行使価格を決定頂いても良いという見立てです。次回四半期決算発表日は12月初旬の予定です。
<補足2>
プットオプションを買って(暴落保険的な観点で)、万一の大きな価格下落することに備えたいという方は、例えば、満期日10月17日、250ドルのプットオプションを売り(10月1日時点2.05ドル)、一方で満期日10月17日、230ドルのプットオプションを買う(9月30日時点0.62ドル)ことで、230ドル以下への価格下落からの損失を避けることができます。
16日間で143ドルのリターンとなります。
250ドルで権利行使されそう(現物株を購入することになりそう)だけれども、そこではやはり買いたくないという気持ちになった場合には、250ドルのプットオプションを反対売買(買戻し)して、245
ドル以下に引き下げつつ、購入した230ドルのプットオプションを反対売買し収益獲得しても良いかもしれません。
具体的な株式市況の捉え方については、次回10月22日20時に予定されているウィブル証券のセミナーでも触れていきたいと思います。
良い投資を
志村暢彦
追伸1
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