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決算期によく利用されるオプション取引戦略

企業が四半期ごとに決算報告書を発表するシーズンには、株価の動きが不安定で予測不能になります。このような時はオプション取引を活用する良い機会です。

決算報告書ほど株価に大きく影響するものはほとんどありません。決算発表シーズンにはこうした報告書が多数発表されます。その時期は、ポートフォリオの管理に役立つオプション戦略を検討する良い機会となります。

相場の予想される方向性に基づいたオプション戦略

オプションを利用して取引する場合、一部の投資家は、株価の変動方向に関する予想に基づいて戦略を選択します。オプション取引を行う投資家は、どの戦略が強気、弱気、または中立的な見通しに対応するかを絞り込むことができます。

投資家は、決算で発表される企業の利益が市場予想より高くなることを予想した場合、コール・オプションを購入して投機的なポジションを構築します。逆に、決算発表後にマイナスの値動きがあると予想した場合、投資家はプット・オプションを購入します。シングルレッグ購入戦略における注目すべき要因の1つは、発表前のインプライド・ボラティリティ(IV)の上昇であり、通常、その後にIVクラッシュが続いて、オプションのロング・ポジションに損害を与えます。

投資家によっては、ボラティリティのリスクを軽減するために、バーティカルスプレッドなどのマルチレッグ戦略を利用する場合があります。バーティカルスプレッドでは、同じ原資産で満期日が同じオプションの中で、ある権利行使価格でコール(もしくはプット)を買い、同時に別の権利行使価格のコール(もしくはプット)を売ることになります。この戦略により、投資家はセータリスクとベガリスクを抑えながら、特定の方向の取引を行うことができますが、得られる利益には上限があります。

バーティカルスプレッドは4種類あります。

  • ブルコールスプレッド(強気)
  • ベアコールスプレッド(弱気から中立)
  • ベアプットスプレッド(弱気)
  • ブルプットスプレッド(強気から中立)

株価の大きな変動は予想しているが、その方向性が分からない場合

投資家は、特定の銘柄の価格が大きく変動することを予想しているけれど、その方向性が分からないという場合、ロングストラドルロングストラングル戦略を利用することで、決算発表前後のボラティリティが高くなる動きから利益を得ることができます。

ロングストラドルでは、同じ原資産で、同じ満期日と同じ権利行使価格を持つコール・オプションとプット・オプションを両方購入することになります。

一方、ロングストラングルはロングストラドルと似ていますが、プットとコールでは異なる権利行使価格のオプションを購入します(コールの方が高く、プットの方が低い)。例えば、投資家が権利行使価格50ドルのコール・オプションと、権利行使価格45ドルのプット・オプションを購入するとします。この取引では、オプションが満期になる前に株価がこの価格範囲を大きく外れた場合に、利益が得られます。

ロングストラドルロングストラングルは、いずれも強気でも弱気でもない中立的な戦略であると考えられます。しかし、原資産の株価が大きく変動しない限り、利益を上げることができないため、それがリスクです。複数のオプションを売買するには、高い費用がかかることもリスクが高くなる要因です。

まとめ

ここでは、投資家が決算発表期に検討した方が良いオプション戦略のほんの一部を紹介しました。個人の投資目的やリスク許容度に応じて、他にも適切な戦略が多数あります。他の投資戦略と同様に、オプション戦略を利用するにあたっては、潜在的なリスクとリターンを徹底的に分析し、理解することが重要です。

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